
【経営者・人事担当者必見】フィリピン人社員の「ムーンライティング(副業)」文化への理解とトラブルを防ぐ労務管理の鉄則
日本国内の深刻な人手不足を背景に、特定技能や技術・人文知識・国際業務(技人国)ビザを活用してフィリピン人財を採用する企業が急増しています。彼らの高い英語力、明るいホスピタリティ、そして真面目な労働姿勢は、日本の現場において大きな戦力となっています。
しかし、現場のマネジメント層や人事担当者から「社員が終業後に別の仕事を始めているようだ」「SNSで商品を販売しているが、これは副業にあたるのか?」といった相談を受けるケースが増えています。フィリピンには「ムーンライティング(Moonlighting)」と呼ばれる副業文化が根強く、これを知らずに放置すると、日本の労働法や入管法に抵触する重大なリスクを招きかねません。
本記事では、フィリピン人社員の副業に対する価値観を解説し、日本企業が法的トラブルを防ぎつつ、彼らのパフォーマンスを最大化するための労務管理のポイントを詳しく解説します。
この記事のポイント(Executive Summary)
- 文化背景:フィリピンでは「複数の収入源」を持つことが美徳とされる文化(ムーンライティング)がある。
- 法的リスク:「特定技能」などは副業が原則禁止。資格外活動許可なしの就労は不法就労となり、企業の責任も問われる。
- 対策:就業規則の徹底周知、適切なコミュニケーション、そして生活を支える正当な報酬設計が不可欠。
1. なぜフィリピン人は「副業(ムーンライティング)」を好むのか
フィリピンでは、一つの会社からの給与に依存せず、仕事が終わった後や週末に別の収入を得る「ムーンライティング(月明かりの下での仕事)」が一般的です。これには単なる「小遣い稼ぎ」以上の深い社会的・文化的背景があります。
- 家族への送金義務:フィリピン人にとって、母国の大家族を支えることは最大の使命です。円安の影響もあり、予定していた送金額を維持するために「もっと稼がなければならない」という強い圧力が働きます。
- 起業家精神の高さ:SNS(Facebookなど)を利用して衣類や食品を販売する「オンライン・セラー」は、フィリピンでは極めて身近な副業です。彼らにとって、これは「内職」程度の軽い認識である場合が多いです。
- コミュニティ内での助け合い:知人の仕事を手伝い、謝礼を受け取るといった行為が日常的に行われており、それが日本の「法律違反」に直結するという認識が希薄なケースがあります。
2. 日本で働くフィリピン人社員が副業を行う法的リスク
日本で働く外国籍社員、特に「特定技能」や「技能実習」の在留資格を持つ場合、副業は極めて慎重に扱う必要があります。これを怠ると、本人だけでなく雇用企業側も罰則の対象となる可能性があります。
⚠️ 経営者が知っておくべき重大なリスク
- 不法就労助長罪:資格外活動の許可を得ずに副業をさせていた場合、雇用主が「知らなかった」では済まされないケースがあります。
- 在留資格の更新不能:副業が原因で素行不良とみなされたり、納税義務を果たせなかったりすると、次回のビザ更新が不許可になります。
- 過重労働と安全配慮義務:副業による過労で本業中に事故が起きた場合、企業は安全配慮義務違反に問われるリスクがあります。
3. ビザの種類による副業可否の比較
すべての外国人が一律に副業禁止というわけではありません。在留資格によってルールが異なります。人事担当者は以下の違いを把握しておく必要があります。
| 在留資格の種類 | 副業の可否 | 留意点 |
|---|---|---|
| 特定技能 1号・2号 | 原則不可 | 特定の受入れ機関との契約に基づいているため、他社での就労は不可。 |
| 技術・人文知識・国際業務 | 条件付きで可能 | 業務内容がビザの範囲内であること、かつ「資格外活動許可」が必要。 |
| 永住者・日本人の配偶者等 | 自由(制限なし) | 就労制限がないため、日本人と同様に就業規則に従う。 |
4. トラブルを防ぐための労務管理「3つの鉄則」
フィリピン人社員が意図せず法を犯したり、体調を崩したりしないよう、企業側は以下のマネジメントを徹底すべきです。
① 就業規則の翻訳と「なぜダメなのか」の徹底説明
単に「副業禁止」と伝えるだけでは不十分です。「日本の法律(入管法)で決まっており、違反するとあなたがフィリピンに帰らなければならなくなる」「あなたの健康を守るためである」と、本人にメリット・デメリットを紐付けて説明することが重要です。英語やタガログ語の資料を用意することを推奨します。
② SNS活動に関するガイドラインの策定
フィリピン人にとってFacebookやTikTokは生活の一部です。そこで個人的に不用品を売る程度なら大きな問題になりにくいですが、継続的な営利活動となると「資格外活動」に該当する恐れがあります。どこまでが許容範囲かを明確にし、不安な場合は会社に相談するよう周知してください。
③ 適切な残業代とインセンティブの提供
彼らが副業を考える最大の理由は「もっとお金が必要」という切実な事情です。もし社内に人手が必要な業務があるなら、他所で副業をさせるのではなく、法定労働時間の範囲内で残業を割り振る、あるいは特定のスキル習得に対する手当(インセンティブ)を設けるなど、社内で収入を増やす道筋を示してあげることが最も効果的な抑止力となります。
5. まとめ:相互理解が強い組織を作る
フィリピン人社員の「ムーンライティング」文化は、彼らの勤勉さと家族愛の裏返しでもあります。頭ごなしに否定するのではなく、日本の法ルールを丁寧に教育し、彼らが安心して本業に専念できる環境を整えることが、結果として定着率の向上と企業の成長につながります。
「フィリピン人材を採用したいが、こうした文化的な違いや労務管理に不安がある」という経営者様・人事担当者様は、ぜひフィリピン人材活用のプロフェッショナルである弊社にご相談ください。
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