フィリピンと言えば、世界最大の労働力輸出国として知られており、世界中の様々な場所でフィリピン人たちが仕事をしています。海外で仕事をするフィリピン人を「OFW(Overseas Filippino Workers)」と呼び、フィリピン国民の10人に1人が海外で暮らしており、フィリピンに住む家族にお金を送金しています。海外に住むフィリピン人からフィリピンに住む家族への2018年の送金額は、289億4,300万ドルです。これは、フィリピンの国内総生産(GDP)の10%に達しています。
その中でも弊社が注目しているのは、フィリピン人の介護人材です。フィリピン人の介護に関する知識は他国を圧倒しており、国を挙げて介護人材の育成に取り組んでいます。特定技能の介護試験もフィリピンが一番初めに開始しており、受験者数や合格者率は日本国内を除いて第1位です。
左記のデータは2019年12月のデータになりますが、フィリピン国内で介護分野の特定技能試験結果は、「介護技能評価試験」の受験者数253人の内177人が合格で合格率は70.0%。「介護日本語評価試験」では受験者数243人の内159人が合格で合格率は65.4%です。「介護技能評価試験」だけで言えば、日本国内での実施を入れてもフィリピンがNo.1です。新型コロナウイルスの影響で特定技能の試験が中断されるまでは毎月フィリピンで介護の試験が実施されていました。
公益社団法人・国際厚生事業団(JICWELS)が2017年に発表している「外国人介護士の現状」にて、介護分野の外国人介護職員数は約3,500人と見込まれており、その内フィリピン人が42%を占めているということです。リンクアジアマンパワーソリューションズでは、日本で特定技能の受け入れが始まったことによって、さらに介護分野でフィリピン人を積極的に送り出していきます。
右記の画像の出典:公益社団法人・国際厚生事業団(JICWELS)
フィリピン人の特徴と言えば、ダンスや歌、イベント事が大好き、高齢者を敬う、フレンドリー、性格が明るいといったことなどが挙げられます。これらの特徴は、まさに介護をするのに必要なことばかりではないでしょうか。フィリピン人は「フィリピーノ・ホスピタリティ」を持っていますので、日本人のおもてなしの心を大切にするという心と一致しています。フィリピン人の方と話したことがある方ならわかると思いますが、コミュニケーション能力は高く、親しみやすいです。また、フィリピンではアメリカ、インド、パキスタンに次いで4番目に英語を話す人口が多い国です。高齢者の方の脳トレとして英語を使ってのコミュニケーションもできます。
フィリピンは世界でも有数の親日国として知られており、日本人に対する印象はとても良いです。日本のことを嫌いな人が日本人を介護するというのは、何か問題が発生する原因にもなりかねません。日本外務省が発表した査証発給統計によると、2019年のフィリピン人へのビザ発給数は、43万3,583件で中国に次ぐ2位でした。多くのフィリピン人が日本に興味を持っているということです。フィリピンに一度来ていただければわかりますが、タクシーなどに乗っても日本人ということだけで対応が良くなります。フィリピンには「ODA(政府開発援助)」によって作られた橋や道路、鉄道などがありますので、日本人に対する感謝の心を持っています。
Caregiver Education
リンクアジアマンパワーソリューションズでは、フィリピンの介護学校と提携し、日本語の授業を行っています。特定技能ビザを取得して日本で働くためには、日本語能力試験(JLPT)でN4以上を取得する、もしくは国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic )でA2以上を取得すること。特定技能の介護分野試験の「介護技能評価試験」と「介護日本語評価試験」の2つに合格すること。フィリピン教育庁(TESDA)に認められている介護学校でNC2を取得することが条件として挙げられています。当社では生徒さんたちに無料の寮を提供し、日本語の勉強に集中できる環境づくりを行っています。家から遠くて教室に通えないという人たちには、オンラインでの日本語授業も行っております。現在はコロナウイルスの影響で全ての生徒さんたちが教室に通うことができないので、自宅からオンラインを使っての日本語授業を行っております。また、Youtubeでの動画配信も行い、新規の生徒さんの確保にも努めています。